12月度例会報告

ベンチャーコミュニティー 第218回例会 講演概要
■開催日:2017年12月12日(火)18:30~20:30
■場 所:大阪産業創造館交流プラザ(17階)
■講 師:奥井 力也 氏(おくい りきや)
    株式会社アン(宝塚アン) 代表取締役
■テーマ:「オムニチャンネルとSNSを駆使したクチコミマーケティング戦略 」
       ~ITを駆使して20年間広告代ゼロ&ニッチな分野で世界一に~
■プロフィール:
1973年大阪生まれ。大学卒業後、旅行会社に就職。
その後、PCが1つもない現在の会社に転職後、宝塚歌劇に関する商材の販売を本格的に実店舗とネットにて開始。その後、関西IT百選優秀企業賞、日本オンラインショッピング大賞など数々のIT関係の賞を受賞する。
「ホントは教えたくない 儲かるネット通販の成功術」など著書も多数。
無類の旅好きでもあり、旅関係のサイト運営や書籍も執筆。韓国、台湾、フランスなどでも翻訳出版され人気を博す。
ニッチな分野での成功により、マスコミ掲載は100回を超える。
■講演内容
 奥井氏が経営する株式会社アンは、宝塚歌劇団のグッズを実店舗とネットショップで販売している。1998年12月、ネットショップを開設以来、顧客とのコミュニティーを築くべく、掲示板やSNSを通じて情報発信を行い続け、広告宣伝費ゼロで実店舗の売上も伸ばしている。
【オムニチャンネル(ネット通販と実店舗とを融解する仕組み)】
 従来より、オンラインショップはコミュニティーを持つべきとされてきたが、企業が独自で持つ掲示板は荒れることが多かった。そんな中、ミクシィのようなSNSが出現し、特定の分野に特化したSNSが発達していったことを機に、2006年、奥井氏はクローズドSNSとして世界最大級の宝塚SNS(zukaxi)を確立。これにより、店舗から顧客にしっかりとした情報提供を行うことが可能となり、更には顧客同士の繋がりも発生し、口コミで情報が拡散されるようになった。
 現在は、Facebook、Twitter、Instagram、ブログに移行して、それぞれの特性を活かした情報発信を行っている。
【どのようにSNSで広めるのか】
①ただ売るだけではなく、顧客が誰のファンなのかを推測し、粗品をつける。すると、その粗品を顧客がSNSにアップし、情報が拡散される。
②レシートに顧客のご贔屓の情報を日替わりで記載する。すると、レシートを顧客がSNSにアップし、情報が拡散される。レシート目当てで買いに来るようになる。
→SNS消費(SNSにアップするために行動する。)

  SNSが売上に直結するのはフォロワー数が3,000名を超えた頃のこと。
 顧客同士の繋がりが強いからこそ、口コミにより情報が拡散される。
【やるからには、日本一、世界一】
 ネットというツールを上手く使いこなすことで、誰でも無限の可能性が広がっている。

(文責:児玉明子)