3月度例会報告

ベンチャーコミュニティー「3月度例会」講演概要
◆開催日時:2017年3月14日(火)18:30~19:30 
◆場 所:大阪産業創造館17階
◆講 師:橋本 明元 氏(はしもと みんげん)
     株式会社王宮(道頓堀ホテル)専務取締役 
1975年豊中市出身
同志社大学法学部卒業後、川村義肢㈱に入社、営業として5年学んだ後、
㈱王宮入社、翌年には上海国際語学学院に留学し現地ホテルの上海国際貴都飯店に入社。青島シャングリラホテルでは日本人客専属のクレーム対応係として経験を積む。
2005年㈱王宮に再入社し現在に至る。

◆テーマ:「海外宿泊客、驚異の90%以上!道頓堀ホテルのインバウンド戦略!」
-講演内容-
・宿泊客の9割が外国人であるがそれが故の様々なサービスを展開している。例えば国際電話は無料、30か国以上の外貨両替は無料などである。様々なアイデアは考えることから始まるので考えないとサービスはよくならない。
・従業員に対して考えてもらうための仕掛けを準備してきた。例えば、やる気アップカードの導入、医療費は年間50万円までは会社負担、そして経費20万円までは報告義務なしとしている。結果として従業員が経営者並みに考えることに繋がり色んなサービスが増えてきた。
・経営方針としては「選択と集中」を行った。料理は中華のみ、国内向けは宴会のみ、宿泊は外国人のみで完全予約制であるためロスがでない。
・但し、過去を振り返ると弊社は人がすぐ辞める、部門間の壁がある、勉強しないので他社のまねばかり、業績が悪いので利益があがらずという会社だった。
・その反省から何よりも理念が大切と気づき、誠実な商売をして心に残る思い出づくりにつながるホテルにしたいと思った。外国人観光客に日本を好きになってほしい、弊社の「商品は思い出」だ。これらの方針を展開する際の判断基準は「人として正しいかどうか?」である。これは盛和塾から学んだもの。
・次にビジョンとして幸せと誇りを感じる会社としたい。強い、本物の会社、そこで働く社員が誇りを感じる会社にしたいと思った。
・そのための展開として社風の確立と固定概念を覆す戦略を立て、それを両輪に据えて、社員のやる気を高めている。具体的には①意見を聞いてくれるか②成長を実感できるか ③大切にしてくれているか④自分の仕事が社会に役立っていると実感できるか、である。気をつけなければならないのが経営者は社員に仕事はやりがいが大事だと決して口に出してはいけない。実際はそうでも社員の受け取りは処遇をあげたくないととられてしまう恐れがある。

以上
(文責 西口 泰)